違和感に注意!?成長期のスポーツ障害!

年齢を重ねていくと筋肉はこわばりをみせ、さらに運動しないでいるとどんどんと筋肉が硬くなっていきちょっとした弾みでケガをしたり、またケガをしやすい体質に変わっていってしまうものですが、ケガをする機会というのは成長期や青春時代の方が圧倒的に多いといえます。

たとえばそれは友人とふざけている時もあるでしょうし、電車やバスあるいは車といった乗り物よりも自転車やスクーターを運転する機会が多く、また道路もよく利用するのでその分、危険が多いことも容易に想像できます。

あるいは移動だけでなく部活動を一生懸命に頑張れば膝や腰などを痛めたり、他者と接触することで骨折や捻挫などをすることも増えてしまうものです。今回はそういったスポーツに起因して起こるケガ、スポーツ障害について記事を書いていきたいと思います。

このスポーツ障害はアマチュアの選手はもちろん、プロであっても起こる可能性があるもので、中にはスポーツ障害によって引退に追い込まれてしまう方もいますから、予防できるようにしたいものです。それでは記事を始めてまいります。

スポーツ障害とは?

冒頭にもありますが、スポーツに起因して起こるケガや不調の総称です。捻挫や打ち身なども立派なケガの一つですが、そういったものだけでなく例えば筋肉を使いすぎることによってスジを痛めてしまったり、膝の靭帯を痛める前十字靭帯損傷などもその一部と考えられる非常に広義の意味合いを持っています。

また先のようにスポーツのプロ選手に起こるものもあれば、成長期特有のものもあり、今回は特に成長期に起こりやすいものを紹介していきたいと思います。成長期とは女性の場合、小学校高学年~中学三年生まで、男性は女性よりも少し成長が遅く中学1年生~高校2年生までだといわれています。

この時期は骨や筋肉の成長に合わせてドンドン身長も伸びていくわけですが、多くの方が認識している成長というと、身体が徐々に大きくなっていくような印象があるかもしれませんが、実は伸びているのはなのです。

骨が最初に伸長することでそれに引っ張られるようにして筋肉やスジ、腱などが伸びていき、成長期を終える頃には骨の伸長が止まることで身体全体の成長が止まるというわけです。その為、この時期には多くのカルシウムを摂取する必要があるので、給食などでも牛乳が欠かせないのです。

代表的なスポーツ障害

前述の通り、スポーツ障害というのは非常に広義の意味を持っていますが、有名な所で言えばオスグッド症という膝やスネに痛みを感じる疾患などは認知度が高いと思います。

これはよく成長痛と同義とされますが、実は成長痛というのはその原因が不明確なことがほとんどなのです。その理由は痛みの原因がレントゲンなどに現れるわけではありませんし、中には痛みを感じる箇所を保護者が撫でるだけで痛みが減るような精神的な原因から来る痛みなどもあり、多感な時期とはよく言ったものだと思います。

またオスグッド以外でもジャンパー膝、ランナー膝、野球肩、卓球腰、野球肘、テニス肘などこの頃にかかりやすいスポーツ障害は大変多くあります。

スポーツ障害の予防と栄養

ではそういったスポーツ障害の原因はなんでしょうか。大人の場合、一番多いのが筋肉のオーバーユースによるものです。これは筋肉を使い過ぎることによって繊維が緊張して硬くなり、スジや靭帯などを痛めやすくなっている状態でさらに運動を続けてしまう事によって疾患を引き起こします。

なお成長期の場合、すでにご紹介したように骨が伸長することで常に筋肉が緊張している状態を作り出してしまっているので、ちょっとした衝撃や負荷で疾患が発症してしまうことが原因として挙げられます。

こういったスポーツ障害を防ぐには準備運動やクールダウンをしっかりすることで筋肉を弛緩させてあげることが大切なのですが、他にも栄養面や睡眠面からも筋肉の成長をキチンと促してあげることも大切ですから、下記のような情報も参考にして、ケガをしにくい身体をつくりようにしましょう。

栄養

スポーツ障害の予防と回復のためには、毎日の食事が大切です。からだを作る基本となる三大栄養素(炭水化物、脂質、たんぱく質)をしっかりとるとともに、疲労回復を高めて筋肉や腱のダメージを抑えるビタミンやミネラルが不足しないようバランスのよい食事を心がけましょう。

アスリートが必要な栄養素をまんべんなく摂取する方法として、厚生労働省や農林水産省が推奨しているのが「栄養フルコース型」の食事です。栄養フルコース型の食事とは、① 主食、②主菜、③副菜、④乳製品、⑤果物の5つを1食で「フル」にとるメニューを指します。いきなり5つをそろえるのは難しいかもしれませんが、できる範囲で取り組んでみてください。

睡眠

睡眠時には脳の視床下部で成長ホルモンと呼ばれる物質が生成されます。成長ホルモンは筋肉や骨、体組織の成長を促すだけでなく、疲労回復や筋肉の修復にも使われているホルモンです。諸説ありますが、午後10時から午前2時の「ゴールデンタイム」は成長ホルモンが多く分泌される時間帯とされています。遅くとも午後12時までには寝て、成長ホルモンが出やすい状態にしましょう。

引用:痛みWITH