反り腰による悪影響と改善するための正しい立ち方

日本人が欧米人に比べて姿勢が悪いということはよく言われていることです。この原因はそもそも骨格が脆弱であったり、他国の方に比べて筋肉量が少ないことも原因として挙げられていますが、昨今ではスマホやパソコンをよく見ることで前かがみの姿勢(猫背)になってしまうことや、今回のテーマにもなっている反り腰などの場合は骨盤の前傾が原因で起こっています。

詳しくは後述していきたいと思いますが、悪姿勢は見た目の悪さだけでなく、内臓の不全によって便秘になってしまったり、身体の負荷が正しく真下に向かないことで腰痛や肩こりの原因にもなりますので是非、改善しましょう。それでは記事を始めてまいります。

反り腰による悪影響

骨盤が前傾することで腰が通常より大きく反れてしまっている、「反り腰」。骨盤が前傾していると体の重心が前に傾いてしまうため、無意識にバランスを取ろうとして腰を反らせてしまうことが直接の原因です。このため結果的にお腹を突き出す姿勢になってしまうわけですが、加えて腰を反らせる筋肉が過剰に緊張していることから反対側のお腹の筋肉が緩んでしまい、腹圧が弱くなって内臓が垂下し、更なる「ポッコリ腹」を招いてしまいます。

また重心が前に傾いていると、下半身でそれを支えようとして太ももの前にある筋肉「大腿直筋」を必要以上に使います。このため大腿直筋が発達し、前ももが大きく太くなってしまうことに。「前から見るとそれほどでもないのに横から見ると太ももが太く見える」というのは、反り腰が原因になっている場合が少なくないのです。

更に反り腰は見た目に悪いだけでなく、腰痛の原因になることでも知られています。前述の通り腰を反らす筋肉が過剰に働き硬くなってしまっているため、血行が悪くなり老廃物が溜まって慢性的な腰痛になってしまうのです。さらにひどくなると、骨盤の前傾により梨状筋が引き延ばされてその下にある坐骨神経を圧迫してしまうことがあります。これを「梨状筋症候群(坐骨神経痛)」と言い、お尻や脚の痛み、痺れなどの症状が現れるようになります。その他、「腰椎分離症」や「脊柱管狭窄症」「腰椎すべり症」など腰や下肢の痛み、痺れを伴う疾患の多くも、反り腰が関係しているケースが少なくありません。

反り腰を改善する立ち方

反り腰は生まれつきのものではなく、体重の増加やヒールの高い靴を履くなど骨盤の前傾を引き起こす姿勢を続けることで徐々に起こるため、これらを矯正し正しい立ち方に戻すことで改善される可能性があります。「正しい立ち方」とは、体を横から見たときに耳から肩、股関節、膝、踵までが1本の直線になっている状態のこと。この状態になるためには、耳を頭の上から引っ張られているようなイメージで顔を上げ、耳の真下に肩があるように意識します。お腹を引っ込めてお尻を締めるようにして力を入れ、踵と親指・小指の付け根の3点に均等に体重がかかるようにして耳から踵までまっすぐになるように立ちましょう。

とは言え反り腰は癖として体に染みついてしまっている姿勢であるため、気が付くと元の立ち方に戻ってしまいます。それで常にお腹やお尻に力を入れ、足を肩幅に開くなど、正しい姿勢をキープできるよういつも意識するようにしましょう。

まとめ

今回は反り腰の悪影響と改善するための正しい姿勢について記事を書いてまいりました。文中にもありますが、悪姿勢は遺伝的なものもありますが、その多くは日常生活の癖や習慣によって起こることがほとんどです。

また反り腰のためだけでなく、正しい姿勢でいつもいられることは、正常に筋肉が使えることにつながるので筋肉量が維持でき、免疫力の向上や内臓の活性化などが出来る可能性もありますから、おすすめです。あるいは意識だけで正しい姿勢を維持できない方は下記のようなストレッチをして筋肉量を上げることで自然と正しい姿勢を維持できますので是非、試してみてください。

背中の柔軟性を改善するストレッチ

反り腰を改善するために背中をしっかり丸くして背中の筋肉をストレッチしましょう。また、丸くなったり、反ったりを繰り返して、背中の柔軟性も改善させます。

両手、両膝を床に付けて、四つん這いになる

両手を肩の真下に置く。股関節の真下に両膝を置き、両足を肩幅程度に開く

息を一度吸って、吐くのと同時にゆっくり背中を丸める

息を吸うのと同時にゆっくり背中を反らす

341回として、10回繰り返す

肘や膝が曲がらないようにして、背骨をゆっくり動かすイメージで行いましょう。

太ももの前の柔軟性を改善するストレッチ

骨盤の前傾とそれに伴う反り腰の原因となる、太ももの前の硬さを改善するストレッチです。

椅子に対して横向きに立つ。背中をまっすぐ伸ばした状態で、浅めに腰をかけて座る

右足を斜め前に出し、左足を斜め後ろに大きく引く

背中を伸ばしたままで、お腹を突き出すように、右足に体重を移す

左太ももの前側が伸ばされているのを感じた状態で20秒キープする。脚を入れ替えて、反対側も同じようにストレッチを行う

引用:メディエイド

 

反り腰

Posted by harelife