こむらがえりとは?妊娠中に起こりやすいのはなぜ?

日常生活を営んでいると不慮の事故やケガなどは避けられないものですが、栄養バランスの乱れや運動不足あるいは筋肉の使い過ぎによって突然、足がつって痛くて動けないような状況に陥ることがあります。

それが今回ご紹介するこむらがえりです。特別、命を奪うような不調ではありませんが足がつると痛みがありますし、次はいつ起こるのだろうと不安になりますから、出来るだけ日ごろから身体のケアには気を付けるようにしましょう。

またケイレンや筋肉がつるといっても先のような原因だけでなく、夏場などは汗によってミネラルを排出してしまい、熱中症の一歩手前で同じような症状が出る時もありますからやはり注意が必要です。それでは詳しく確認していきましょう。

こむらがえりとは?

何の前触れもなく突然に、ふくらはぎや足の裏に起こる激痛、「こむらがえり」。こむらがえりの「こむら」とはふくらはぎのことを言いますが、実際にはふくらはぎ以外にも足の裏や指、太ももなど体のどこででも発生します。というのもこむらがえりは筋肉の異常な収縮が原因なので、筋肉の付いている部分であればどこででも起こり得るからです。

もともと筋肉は伸長したり収縮したりすることで動いているのですが、過剰に伸びすぎたり収縮したりしすぎると筋肉を傷めてしまうため、これを防ぐ目的で「筋紡錘」と「腱紡錘」という2つのセンサーが備わっています。筋肉の伸びすぎを防ぐのが「筋紡錘」、縮み過ぎを防ぐのが「腱紡錘」というわけです。

このうち腱紡錘の働きが低下してしまうと、異常収縮を防ぐことができなくなり筋肉がけいれんを起こします。これが、こむらがえり。医学的名称は「有痛性筋痙攣」で、筋肉が緊張して痙攣し、自分の意志とは関係なく収縮したままになっている状態のことを言います。

妊娠中に起こりやすいのはなぜ?

こむらがえりは老若男女にかかわらず起こるものですが、特に妊娠中、それも妊娠中期から後期にかけて起こりやすいと言われています。その原因についてハッキリとしたことは分かっていませんが、妊娠中は筋肉の収縮を起こしやすい幾つかの要因が重なるためと考えられます。

例えば血液中のミネラルバランスの崩れ。カルシウムやカリウムは筋肉の収縮に関係する神経伝達をスムーズにする働きがあり、この2つのミネラルを調整しているのがマグネシウムであるため、この3つのミネラルが不足するとこむらがえりの原因になります。ところが妊娠中は胎児に栄養素が送られるためミネラル不足になりがちで、特に胎児が大きくなっていく妊娠中期から後期にかけてはこむらがえりを起こしやすくなるのです。

またこむらがえりは運動中や沢山歩いた後などに起こりやすいものですが、これは筋肉疲労が関係しているためと考えられます。この点妊娠中は体重がどんどん増加して体を支える足の筋肉への負担が大きくなっていくため、筋肉疲労が蓄積していきこむらがえりを起こしやすくなるわけです。

更には血行の悪さがこむらがえりの原因になることもあります。妊娠中は特に子宮が大きくなって周囲の血管が圧迫されてしまうため、下半身の血行不良が起こりやすく、むくみや冷え、こむらがえりを引き起こしやすくなってしまうのです。

まとめ

今回は老若男女に起こるこむらがえりについて記事を書いてまいりました。こむらがえりは命を奪われるような不調ではありませんが、つっている最中は痛みがありますし、いつ起こるかと不安になってしまうことは精神衛生上もよくありませんので、改善・予防できるようにしましょう。

また文中にもあるように妊娠期間中は特に栄養素を胎児に取られてしまいますので、サプリメントや食品に十分、配慮するようにしましょう。それでは本文の最後にこむらがえりの予防方法について記載があるページを引用してみたいと思います。

筋肉のはたらきに関係するミネラルを摂取する

ミネラル不足は、筋肉の正常な動きが阻害される原因となります。

マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが不足しないよう、食事内容に気を配りましょう。

マグネシウムはワカメやヒジキなどの海藻類、ナッツ類に多く含まれています。

カルシウムが含まれるのは、牛乳やチーズなどの乳製品、豆腐のような大豆製品、しらすをはじめとした魚類です。

ミネラル不足が心配であれば、これらの食品をバランス良く普段の食事に取り入れましょう。

ふくらはぎを温めて冷えを防ぐ

足の冷えは血行の悪化に繋がり、こむら返りを引き起こす要因になり得ます。

血流を促せるよう、日頃からふくらはぎの保温に努めましょう。

特に冷えが発生しやすいのは秋・冬ですが、夏の冷房にも注意が必要です。

(中略)

適度な運動とストレッチを行う

日頃から適度な運動を心掛けるのも重要です。

運動に取り組むことで、筋肉量低下の予防と足の血行の促進が見込めます。

引用:スギ薬局