足を踏み込むと母趾球が痛い!母趾種子骨障害とは

スポーツによって起こるケガというと多くの方は骨折や捻挫、あるいは膝などの外傷を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし身体を動かしたり、ジャンプ、ダッシュ、身体の捻転などを繰り返し行うスポーツはそういった外傷以外でもたくさんの不調の原因にもなります。
今回ご紹介する母趾種子骨障害もスポーツに起因する不調の一つです。詳しくは後述していければと思いますが、この疾患は特にジャンプをよくするスポーツ選手に多く見られ、足の母指球(親指の付け根)あたりに炎症が起こり、痛みを発生させます。
当記事を読まれてご自身に当てはまるという方は専門家に相談したり、インソールを履く、ストレッチをキチンとするなど、ご自身にあった方法で改善できるように努力しましょう。それでは記事を始めてまいります。
母指種子骨障害とは?
足の裏側、親指部分が痛む場合に考えられる疾患の1つに、「母趾種子骨障害」があります。
「種子骨」とは足の親指の根本、母趾球部と呼ばれるつま先立ちをしたときに地面に接着し足の甲を支える支点となる部分にある骨で、レントゲンで見てみるとこの部分に種のような形をした2つの骨を見ることができます。この種子骨の周りには腱や筋肉が集まっており、足を蹴りだしたりつま先立ちをしたりといった動作の際にこの部分の腱や筋肉がスムーズに動くのを助けているのが、種子骨というわけです。
しかしつま先立ちや蹴りだし、踏み込みといった種子骨に負荷のかかる動作を繰り返すことで、種子骨が耐え切れなくなり炎症を起こしたり、種子骨への血行がとぼしくなって骨壊死を起こしたり、ひどい場合には骨折してしまったりすることもあります。これが、「母趾種子骨障害」。種子骨への負荷がかかりやすいスポーツをする人に多いのですが、特に骨がまだ未熟な小学生から中学生に多く見られ、骨が完成していく年齢になるにつれて罹患率は減少していく傾向にあるようです。
母指種子骨障害の原因と症状
母趾種子骨障害は、前述の通りこの部分に負荷をかけすぎることにあります。というのも例えばランニングなどで地面を蹴りだしたりつま先立ちをしたりするとき、足の土踏まずは緊張してアーチが高くなるため、これに種子骨が強く引っ張られてしまいますし、踏み込みの動作の際には地面からの衝撃が種子骨に直接加わるため、これも強い負荷となってしまいます。従って陸上競技やサッカー、バスケットボールなどの走ったりジャンプしたりするスポーツ、また空手や剣道など踏み込む動作の多いスポーツをしている人は、母趾種子骨障害になりやすいというわけです。
特に先天的に土踏まずが高い甲高の足の人や母趾の動きが硬い人は、それだけ種子骨に負荷がかかりやすいため母趾種子骨障害になりやすいですし、アスファルトなど運動をする地面が硬すぎる、クッション性の少ないシューズを使っているといった外的要因も、母趾種子骨障害に繋がりやすいと言えるでしょう。
こうして母趾種子骨に炎症が起こると、ランニングなどの踏み込み動作時に母趾球部に痛みを感じるようになります。更に進行すると足を地面に着けるだけでも痛みが出るため、スポーツはおろか歩くことも辛くなってしまいます。また母趾球部が地面に当たるときだけでなく、足の親指を手で無理に反らそうとする時にも痛みが出ることがあります。
まとめ
今回は特にスポーツ選手に多く起こる、足の親指付近に出る不調。母指種子骨障害について記事を書いてまいりました。文中にもありますが、踏み込みや着地などの動作が多い競技をされている方は積極的にインソールを履く、靴選びに注意するなど予防に向けた対応を取るようにしましょう。
またすでに痛みが出てきてしまっていたり、違和感がある、という症状が出ている方は下記のようなストレッチをして下半身を柔らかく保てるように努力しましょう。
【対策その②】ふくらはぎのストレッチ
種子骨炎の対策として、ふくらはぎのストレッチは重要です。
それは、足首の動く範囲がひろがるためです。
ふくらはぎの筋肉がかたいと、足首を上へ曲げる動作(背屈動作)がしづらいです。
これだと、指の付け根をたくさん曲げてしまいます。
そして、種子骨への負担を増やしてしまいます。
そのため、ふくらはぎのストレッチが重要なのです。
①体重をかけるストレッチ
種子骨炎のための荷重ストレッチ
体重をかけるストレッチは、ふくらはぎの上半分を効率的に伸ばすことができます。
①後ろ側のかかとを上げない
②後ろ側の膝を伸ばさない
③前側のヒザをゆっくりと曲げていく
④ふくらはぎが伸びる
②体重をかけないストレッチ
種子骨炎のための非荷重ストレッチ
体重をかけないストレッチは、ふくらはぎの下半分を効率的に伸ばすことができます。
①座った状態で足を組む
(組めない場合は足をおろしたまま)
②ふくらはぎを親指で揉む
③ふくらはぎが伸びる
また、かたくなりやすい下半分を重点的に揉んであげましょう。
引用:株式会社RIKI
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