ストレートネックとは?そのセルフチェック方法や症状について

テレビ、動画、雑誌、コミック、情報収集など様々なことに使えるスマホやパソコンといった機器ですが、便利になってしまったばかりにそれらの画面を見続け、それによって起こる身体の不調が大変、多くなってきています。

例えば画面を凝視することで起こるドライアイなどの眼精疲労、いかり肩による肩こり、前傾姿勢によって起こる腰痛、などなどやはり座り姿勢が多いことから上半身に起こる不調が多いです。また今回ご紹介するストレートネックもそういった上半身に起こる不調ですが、首まわりの不調は頭を支えている肩などに負荷がかかるだけでなく、首周りの神経を圧迫してしまい、症状が腕にも表れることがありますから、特に注意が必要です。

それではストレートネックの原因や、症状について詳しく確認してまいりましょう。

ストレートネックとは?

スマホやパソコン操作などによりうつむく姿勢を長時間続けることで起こりやすい、「ストレートネック」。私たちの首の骨は通常衝撃を吸収できるよう反りかえるような形でなだらかに湾曲しているのですが、頭を前のめりにする姿勢を長時間続けることでこの脛骨の湾曲が損なわれ、前方向にまっすぐ伸びるような形になってしまいます。これが、「ストレートネック」。横から見たときに首の骨がまっすぐになってしまっているため、このように呼ばれているわけです。

ストレートネックの原因は、前述の通りスマホやパソコン操作などで長時間頭が前のめりになることで、この姿勢を長時間続けていると首の前側にある「胸鎖乳突筋」と呼ばれる筋肉が緊張して拘縮してしまい、硬くなってしまいます。この状態を放置していると筋肉の硬直に合わせて頸椎も変形してしまい、本来の湾曲を失って真っすぐの状態になってしまうのです。

ところがこのような習慣的な悪姿勢が原因の場合、徐々に筋肉や関節が変化していくため本人も自分がストレートネックであることに気づかないことが少なくありません。それで悪姿勢に心当たりのある人は、一度自分がストレートネックかどうかをセルフチェックしてみましょう。簡単なセルフチェックの方法は、後頭部と肩甲骨、お尻、踵の4点を壁にピッタリと付けて立ってみること。この時後頭部を壁に付けられない、あるいは付けられても息苦しさを感じたりその姿勢を維持することができない場合、ストレートネックになっている可能性があります。

ストレートネックの症状

またストレートネックかどうかは、幾つかの症状から見分けることもできます。

まずストレートネックの初期症状とも言えるのが、首や肩の凝り。ストレートネックになると頸椎が本来あるべき位置からずれており胸鎖乳突筋も拘縮しているため、血管が圧迫されて血流が悪くなり、肩こりや首の凝りが発症してしまうのです。また首が前傾するとボーリングの玉ほどの重さがある頭が前のめりになってしまうため、体のバランスを取ろうとして無意識に背中を後ろ側へ引き寄せます。つまり背中が丸くなった「猫背」の状態になりやすいのも、ストレートネックの初期症状と言えるでしょう。

ストレートネックがさらに進行すると、上を見上げた時に首に痛みが走ることがあります。これはもともと首が前傾している状態で更に上を見ようとするためで、可動域を超えて動かそうとすることから痛みを感じるようになるのです。更にストレートネックで首回りの神経が圧迫されると、自律神経が乱れ眩暈や吐き気、頭痛、倦怠感といった自律神経失調症の症状が出ることもあります。

まとめ

今回はスマホやパソコン画面を凝視し続けることで前傾姿勢が身についてしまい、それによって起こる肩周りの不調、ストレートネックについて記事を書いてまいりました。文中にもありますが、ストレートネックは初期症状では肩こり程度ですが、放置して重症化するとそれらが痛みだし、悪姿勢が身につくことで腰痛なども併発するようになります。

ですから以下のようなストレッチを日常的に行う、一時間に一度は態勢を変える、スマホの持ち方を工夫する、など自分に合った方法で改善できるように一度、考えてみましょう。

 【大胸筋・小胸筋+上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)のストレッチ】

上腕二頭筋は、腕の前面にある筋肉です。スマホやパソコンを使用する際、猫背になり、腕を常に身体より前に出していることが多いため、胸や腕をしっかり伸ばします。

 腰幅で立ち両手を背中で組む

 胸を開きながら、肘を伸ばして両手をできるだけ下ろす

 肩が上がらないように両手をあげる

 1530秒キープ

【広背筋(こうはいきん)のストレッチ】

広背筋は背中の筋肉の一つで、肩を内旋(巻き肩)させる働きがあります。この筋肉が固くなると猫背の原因になります。

 両腕を上げ、片方の手でもう片方の肘を頭の後ろで抱える

 身体を横に倒す

 1530秒キープ

 反対側も同様に行う

引用:MEDIAID