運動中に突然起こる足の激痛!大腿部肉離れとは

運動不足というものは身体に大きな悪影響を与えるということはどなたもご存知のことと思います。例えばわかりやすい所で言えば運動エネルギーを上回るほど食べ物を摂取すれば使われなかった糖質は脂肪に代わり、肥満体系になってしまいますし、新陳代謝の衰え、老廃物の蓄積、あるいは使われてこなかったことで身体が衰え年齢を重ねていくと関節、骨、筋肉などの疾患を抱えやすくなってしまいます。

また今回のテーマでもある肉離れのようにやはり、使われてこず衰えてしまった筋肉をスポーツなどでいきなり激しく使用したり、日ごろから仕事や家事などで酷使を続けていると筋肉は疲労を蓄積して、ある日、限界を迎えて断裂してしまうことも起こりえます。

筋肉という組織は柔軟に出来ており、なかなか全てが断絶してしまうようなことは少ないですが、私たちが活動しようとすれば必ず使われるものですので、一度、切れてしまえば日常生活への影響は計り知れません。スポーツや重たいものを持つなど、なにかしらの活動を始める時は準備運動を欠かさないようにしましょう。それでは記事を始めてまいります。

大腿部肉離れとは?

下肢に起こるスポーツ障害の代表選手ともいえる、「肉離れ」。肉離れとは正式には「筋挫傷」と呼ばれる、筋膜や筋繊維の損傷のことです。

そもそも筋肉は無数の繊維が集まって束になり、更にその束が集まって1つの塊となったもので、それを筋膜と呼ばれる伸縮性のある薄い膜が包み込んでいます。通常この筋肉は脳からの指令によって一方の筋肉(主動筋)が収縮し、その反対側にあるもう一方の筋肉(拮抗筋)が逆に弛緩することで関節を曲げることができるようになっているのですが、この指令を伝える神経と実際に動く筋肉の間で連携ミスが起こると、本来弛緩すべき拮抗筋も収縮してしまって主動筋と強く引っ張り合う形になってしまいます。この力に筋膜や筋繊維が耐え切れず一部が断裂してしまった状態を、「肉離れ(筋挫傷)」と呼ぶのです。

この「神経と筋肉の連係ミス」が起こりやすいのは運動中、特に切り返しのような急に無理な動作をした時で、そのためハムストリングス(太腿の後ろ側の筋肉)や大腿四頭筋(太腿の前側の筋肉)、下腿三頭筋(ふくらはぎの筋肉)に発症するケースが殆どです。それで通常「肉離れ」は下肢に起こるもの、つまり「大腿部肉離れ」と見なされています。

大腿部肉離れの症状と原因は?

大腿部肉離れは切り返しのような急な動作で起こることが多いと先述しましたが、勿論そのような動作をするたびに必ず肉離れを起こすわけではありませんよね。それではなぜ肉離れを起こすことがあるのかというと、その理由の1つに「筋力のバランスが悪い」という点が挙げられます。例えば膝を曲げる場合大腿四頭筋が収縮し、その裏側にあるハムストリングスは弛緩するのですが、この時大腿四頭筋の収縮力が強すぎるとハムストリングスは過剰に引っ張られてしまい、断裂してしまうことがあるのです。

また筋肉自体が硬いと伸縮に耐えられなくなり、やはり断裂を起こしてしまいます。具体的には、もともと体の硬い人や筋肉に疲労が蓄積している場合、また体が冷えている場合など。これらの要因で筋肉が硬くなってしまっていると、強く引っ張られた時に破れてしまうわけです。これらの内的な要素に加え、気温が低かったり運動するグランドがクッション性に乏しかったりといった外的な要素も、肉離れを起こす原因になり得ます。

これらの原因により肉離れを起こすと激痛が走り、ブチっという断裂音が聞こえることもあります。中度~重度の場合には断裂した部分がわずかに陥没していたり、内出血により変色していたりすることもあります。

まとめ

今回は特に大腿部(ハムストリング周辺)に現れる肉離れについて記事を書いてまいりました。ハムストリングは人間の身体で一番大きな筋肉ですから、そのチカラはすさまじく、また一度切れてしまうとなかなか修復してくれないので日ごろから柔軟性を保つようにしましょう。それでは最後にハムストリングに効くストレッチをご紹介しますので、寝る前や準備運動などに活用してみてください。

 

それでは早速、セルフエクササイズをご紹介していきます!!!

まず、仰向けに寝転がっていきましょう!

そこから、片方の脚を曲げてきて出来るだけ胸に近づけて、膝裏に手で輪を作るように持ちます。

しっかりと引き寄せることが出来たら、そこから膝を伸ばしていきます。

そうすると、手で持っている辺りが伸びる感じがあれば大丈夫です!

これを、両脚20秒✖️3セットしましょう!

もし、伸ばしている方の脚がしんどい場合膝を立ててしましょう!

次に、バスタオルでの物を使用するやり方をご紹介します。

仰向けに寝転がり、足の裏にバスタオルを引っ掛けます。

そこから、膝はしっかりと伸ばして出来るだけ頭の方にバスタオルを引っ張っていきましょう!

太ももの裏が伸びていたら大丈夫です!

これも、両脚20秒✖️3セットしていきましょう!

こちらも、反対の膝は立てても構いません!

出来るだけ、リラックスしながら取り組みましょう

引用:おかもと整形外科ブログ