何か歩き方に違和感が?思春期に起こる成長痛!

子どもの健全な成長を願わない親はいないものだと思いますが、よくいう事を聞いてくれる年少・年中の頃は手がかかる反面、素直に物事を受け入れてくれて話をたくさんしてくれますが、中・高生になってくるとなかなか親の方から話しかけないと会話をしてくれなかったり、自分の考えを持ってからはどうしても反抗的な態度が目立つようになります。

それは親から自立し、自分自身を形成する「思春期」と呼ばれる時期でどなたにもご経験のあることだと思います。思春期自体は先のように一人の人間として自立が始まる成長の証ですから喜ばしいものですが、実は思春期特有の身体の不調やケガというものもあります。

例えばその原因がまだ成長しきっていない身体にある時もあれば練習のしすぎであったり、身体が大きくなることで筋肉や骨が互いに引っ張り合い、その結果、炎症を起こすというものもありますし、成長痛のように原因がわからないものもあります。

実際、成長痛はレントゲンなどをとっても異常が見られないことが多く、痛みを感じる患部をなでることで痛みが減るなど精神的な事象も関係していると考えられており、成長期特有のものとして捉えるという心持ちで接してあげることが肝要です。それでは詳しく確認していきましょう。

成長痛とは?

子供が夕方から夜間にかけて「足が痛い」とぐずっていたのに、翌朝には何事もなかったかのように元気にまた走り回っている・・・。こんな場合に考えられるのは、「成長痛」です。

「成長痛」とは3~12歳くらいまでの子供に生じる原因不明の足の痛みの総称で、例えば膝であったり足首であったりふくらはぎであったりと、痛がる部位は様々。その日によって右足であることも左足であることもありますが、共通しているのは前述の通り昨晩いたがっていた割には次の日ケロッとしているということで、実際病院へ連れて行って検査してみても、特に異常は見つかりません。

また痛みが出るのは月に1~2回あるいは週に1~2回だったりと不定期で、これが数ヶ月続く子もいれば、数年と比較的長く続く子もいます。

また成長痛は検査しても原因が見つからないことが多く、明確な理由は不明ですが、3~12歳くらいの子供はまだ骨や関節が発達しきっておらず柔らかいため、日中元気に走り回っていると筋肉が疲労し、骨や関節がその負荷に堪えられなくなって痛みを生じさせるのではないかと考えられています。

つまりオーバーユースというわけですが、他にも子供の場合ストレス下肢の痛みとなって現れること、また親に甘えたい、注意を引きたいといった心理的な要因が関係していることも指摘されています。いずれにしても疲労や精神的な要因が起こす痛みであり、「成長痛」と呼ばれているものの実際の骨の成長とは全く関係ありません。

成長痛への対処法は?

器質的な原因が見つからないためこれといった治療・対処法も確立されていないのですが、実際に痛みがあるわけですからその個所を優しくマッサージしてあげたりさすってあげたりするだけで、多少軽減されるかもしれません。特に精神的な要因、例えば弟や妹ができてあまり親に構ってもらえなくなったと感じていることが原因であれば、スキンシップを図ってあげることで症状がなくなる可能性があります。

また足の疲労を軽減させるために湿布を貼る、ゆっくりお風呂に浸からせるといったことも効果的ですし、ふくらはぎや太ももの筋肉を伸ばすストレッチも効果があることが報告されています。

成長痛は病気ではなく子供の成長と共に自然に消えていく症状なのでそれほど心配する必要はありません。しかしいつも同じところを痛がる、痛がる回数や強さが増している、日中も痛がる、足を引きずって歩く、などの症状が見られる場合は成長痛以外の疾患も考えられるため、一度専門家に診てもらうことをお勧めします。

まとめ

今回は誰にでも起こる可能性がある、成長痛について記事を書いてまいりました。文中でも触れているように成長痛は今日と昨日で症状が異なったり、実際に検査しても原因が特定できない場合がほとんどです。

また成長痛はズキッと痛むこともありますが、ジーンとした鈍痛が続くことが多く、思春期のイライラも相まって特に家族に強く当たってしまう傾向がありますが、そこは気に留めないでいつか改善するという心持ちでいるしか方法はないかと思います。

あるいは冒頭にもあるように単純な成長痛だけでなく、特にスポーツをやっているお子さんの場合はかかとの痛みを訴えるシーバー病、膝の痛みを訴えるオスグッド症なども成長期には発症しやすい傾向にあります。これらは成長痛とは異なり、原因が判明してますので練習を休ませて安静にさせるような対処が必要になります。

いずれにしても子どもの行動や動き方に違和感を感じた時は早めに訪ね、出来る限りの対処をするようにしましょう。

成長痛

Posted by harelife